[ テーマ: 労働法 ]
2007年4月16日18:03:00
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
今日は、労働基準法で定められている賃金および平均賃金の定義についてご紹介します。
労働基準法上の賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。
とあります。
例えば、結婚祝い金、死亡弔慰金、災害見舞金などのように任意的・恩恵的なものは、原則として賃金とはみなされません。
ただし、労働協約、就業規則、労働契約等によりあらかじめ支給条件が明確なものは賃金とみなされます。
平均賃金の算定方法は、これを算定すべき事由の発生した日以前3箇月間にその労働者に対して支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額となります。
上記の期間は、賃金締切日がある場合においては、直前の賃金締切日から起算します。
「算定事由発生日以前」とありますが、算定事由発生日の前日からさかのぼり算定事由発生日は含まれません。
また、雇用してから3箇月に満たない者の算定期間は、雇入れ後の期間となります。ただし、賃金締切日があるときは、原則として、賃金締切日から起算します。
ここでいう総日数とは、総労働日数ではなく総暦日数となりますのでご注意ください。
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2007年3月14日21:39:00
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
さて、今回は労働条件の明示について必要な手続きです。
使用者が労働者と労働契約を締結する際には、賃金や労働時間などの労働条件を明確にした書面の交付によって明示しなければいけません。
具体的な明示事項は以下のとおりです。
①労働契約の期間に関する事項
②就業条件…就業の場所、従事すべき業務に関する事項
③労働時間等…始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、交替制の就業時転換方法に関する事項
④賃金(退職手当等を除く)…賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期、昇給に関する事項
⑤退職に関する事項(解雇の事由を含む)
これらの項目を絶対的明示事項と言います。
絶対的明示事項は、昇給に関する事項を除いて、
書面の交付により明示しなければいけません。
これらの項目以外で、退職手当や臨時に支払われる賃金、賞与等、安全衛生、職業訓練に関する事項、災害補償、表彰、制裁、休職に関する事項などの相対的明示事項と呼ばれる項目があります。
相対的明示事項は、就業規則などに定めのある場合には明示しますが、書面でなくても口頭で説明すればいいことになっています。
また、書面の交付という方法ですが、「労働条件通知書」というモデル様式がありますが、必ずしもこの様式どおりにする必要はなく、就業規則があればそれで代用することも可能です。
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2007年3月6日17:27:00
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
今日は、労働契約の期間に関する労働基準法14条の規定をご紹介します。
労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(次の①、②のいずれかに該当する労働契約にあっては、5年)を超える期間について締結してはならない。
①専門的な知識、技術又は経験(「専門知識等」という)であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する労働者との間に締結される労働契約
②満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約(①の労働契約を除く)
これらの条項から、労働契約の期間については、期間を定める契約の場合は、原則として3年以内でなければならず、専門知識等を必要とする業務で厚生労働大臣が定める基準に該当する場合および満60歳以上の労働者の場合に限り、5年以内とすることができます。
期間の定めのない契約とは、一般のサラリーマン等の常用労働者の場合を指し、労働者はいつでも解約する自由があります。
一定の事業の完了に必要な期間を定める場合とは、例えば建設工事現場の労働者で工事完了まで7年間かかるようなケースは、例外として認められることになっています。
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2007年2月22日17:45:00
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
今日は、労働基準法で定められている基本原則と、それに関する罰則について触れておきます。
①均等待遇(3条) 国籍、信条、社会的身分を理由とする労働条件の差別的取扱の禁止
罰則:労基法119条 6ヶ月以下の懲役、30万以下の罰金
②男女同一賃金の原則(4条) 使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について差別的取扱をしてはならない。
罰則:労基法119条 6ヶ月以下の懲役、30万以下の罰金
③強制労働の禁止(5条) 使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神または身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。
罰則:労基法117条 1年以上10年以下の懲役、
20万以上300万以下の罰金
④中間搾取の排除(6条) 法律に基づいて許される場合を除き、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。
罰則:労基法118条 1年以下の懲役、50万以下の罰金
「労働条件」とは、賃金、労働時間、解雇、災害補償、安全衛生、寄宿舎等に関する条件をすべて含む労働者の職場における一切の待遇をいいます。
罰則の中では、③の強制労働の禁止規定に違反した場合の罰則が労基法では最も重い罰則となっています。
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2007年2月14日20:15:55
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
労働基準法第10条では、使用者について次のように定義しています。
この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう。と定めています。
事業主とは、事業経営の主体をいい、経営主体である個人または法人そのものをいいます。
事業の経営担当者とは、事業経営全般の担当責任者をいい、事業の支配人、法人の代表者、会社の取締役等、事業経営の権限と責任を有しているものです。
このほか、労働条件の決定や労働者に対する具体的な命令指示など、与えられている権限と責任をもって、労働者に指揮命令をする者も、事業主や事業の経営担当者と同じく「使用者」に含まれます。
必ずしも役職者であるかどうかは問題ではなく、課長や係長、主任又は肩書きのつかない者でも、権限や責任が与えられている事項については使用者となります。
なお、法第121条では、法違反の行為者が、当該事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為した従業者であるときは、事業主も罰金刑が課される「両罰規定」が定められています。
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2007年2月13日18:04:27
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
今日は、労基法上の労働者の定義についてです。
労働基準法でいう労働者とは、事業又は事業所に使用される者で、賃金を支払われる者をいいます。(法第9条)
労基法の適用事業に勤務して、賃金を受けている者は労働者です。
賃金の定義は、労基法第11条で「この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう」とあります。
使用される者とは、他人の指揮命令を受け、使用従属の関係にあって労働力を提供する者をいいます。
会社の役員でも、代表権を持たずに、工場長や部長として勤務し賃金を受けていれば労働者となります。いわゆる兼務役員のケースです。
例えば、競輪選手や刑務所内で作業する受刑者、少年法により補導委託施設で作業する少年、市町村の災害時のみ出勤する非常勤消防団員等は、労働者ではないとされています。
使用者の定義については、別途ご説明します。
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2007年2月8日17:54:00
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
今日は、労基法の適用除外についてです。
労働基準法では適用を除外しているものがあります。
すなわち、労働基準法の適用対象外となる者、労働者として取り扱わない者を挙げています。
具体的には次の3つのケースがあります。
①同居の親族のみを使用する事業又は事務所
②家事使用人
③一般職の国家公務員(国有林野事業、日本郵政公社並びに独立行政法人国立印刷局及び独立行政法人造幣局などの特定独立行政法人の職員は適用あり)
・一般職の地方公務員は労働基準法の一部適用あり
・地方公営企業(鉄道、電気、ガス、水道など)の職員は一部を除き適用
・船員は総則と罰則(一部をのぞく)は適用あり
若干の補足を加えておきます。
同居の親族とは、同一家屋に住み、世帯(家計)を一にしている者で、民法725条に定める6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族をいいます。
ただし、1人でも他人を使用している事業は適用事業となります。
家事使用人は、私人の家庭内にあるため労働基準を定めたり、管理監督することにはなじまないため適用除外となっています。
例えば、会社が雇入れたものでも、社長宅の家事に専ら従事するお手伝いさんは、家事使用人です。
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2007年2月7日17:52:30
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
今日は、労基法の適用範囲について書いてみたいと思います。
第9条で「事業又は事務所」を事業といっていますが、事業とは工場、鉱山、事務所、店舗等のように、一定の場所において相関連する組織のもとに、業として継続的に行われる作業の一体であるとされています。
同一場所と目されるものは原則として一事業とし、場所的に分散しているものは、別々の事業となります。
したがって、場所的に分散した複数の事業(場)をもつ企業の場合、企業単位ではなく個々の事業場ごとに労基法の適用単位となります。
しかし、工場内の食堂や診療所などのように、従事労働者、労務管理等が明確に区分され、かつ切り離して適用したほうが、適切に運用できる場合は、同一場所でも別々の事業とする場合があります。
逆に、場所的に分散していても、出張所、支所、新聞社の通信部など著しく規模が小さく事務能力なども独立性がないものは、直近上位の機構と一括して一つの事業として取り扱うことになっています。
労基法は、原則として、事業の種類、規模等に関係なく、労働者の使用されるすべての事業又は事務所に適用されます。
実務的には、1名でも労働者がいれば事業所設置後に遅滞なく、その事業所の所在地を管轄する労働基準監督署長に適用事業報告を提出しなければいけません。
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2007年2月6日18:46:00
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
前回は労基法の目的について書きましたが、労基法の効力についても触れておきたいと思います。
労基法13条では、「この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。
この場合において、無効となった部分については、この法律で定める基準による。」とあります。
この条文から、個別の労働契約では労基法の基準を下回る労働条件は無効になるだけでなく、その場合には労基法の最低基準が適用されるということになります。
このほか、労基法には次のような性格もあります。
・契約法として(民法の特別法として)
・行政法として(労働基準監督行政の根拠法規として)
・刑法として(罰則規定、取締法規)
また、労基法2条では、「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。」となっています。(労使対等の原則)
しかし、「対等の立場」というのは、現実には、労働者が団結権、団体交渉権、団体行動権を行使することによって初めて、実質的に確保できるといえます。
[ テーマ: 労働法 ]
2007年2月2日16:20:00
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
起業家や経営者が人を雇って事業を経営する場合に、労働契約、労働条件などについて労働者との間で権利義務の関係が生じます。
このような雇用ルールを定めた法律の代表的なものが労働基準法です。
労働基準法は、労働条件の最低基準を定めた法律です。
民法では契約自由の原則がありますが、労働契約に関しては労働者と使用者は実質的には対等の関係とは言えないので、労働基準法では労働者保護の立場に立って、使用者が一方的に有利な労働条件を決定しないように法律で最低基準を定めるものです。
条文のほとんどは、使用者の義務や制限が設けられていたり、禁止規定が多く、違反した場合の罰則規定もあります。
そこで、経営者には労働基準法の基礎的な知識はある程度知っておいてもらいたいと思います。
そして、ぜひ法令順守に努めていただきたいと思います。
法第1条で、労働条件は、労働者が「人たるに値する生活」を営むための必要を充たすべきものでなければならないとあります。
これは、憲法第25条の「健康で文化的な最低限度の生活」を受けています。
最低賃金法もこの憲法の条文を受けていると思われます。
さらに、法第1条では、法定の最低基準を理由として、例えば短い労働時間を8時間に伸ばすようなことをしてはならないし、労働条件の向上を図るように努めなければならない、と規定しています。