[ テーマ: 労働法 ]
2007年8月9日19:31:00
こんにちは。カワイ経営労務管理事務所の川合です。
交替制や、季節や日ごとの業務に繁閑の差が多い場合は、労基法第32条の2から第32条の5で4種類の変形労働時間制を採用できることになっています。
今回は法32条の2で定める1カ月単位の変形労働時間制についてご紹介します。
使用者は、労使協定により、又は就業規則その他これに準ずるものにより、1カ月以内の一定の期間を平均し1週間当たりの労働時間が法定労働時間を超えない定めをしたときは、特定された週において週40時間又は特定された日において8時間の労働時間を超えて労働させることができます。
この変形労働時間制を採用する場合は、次の3つの条件を満たす必要があります。
①労使協定又は就業規則その他これに準ずるものによってこの変形労働時間制の定めをすること。なお、労使協定には有効期間を定め、労働基準監督署長に届け出なければならない。
②就業規則その他の定めは具体的に定めること。
各労働者ごと(各グループごと)に、その期間中の労働時間の全部が明らかになるように定める必要がある。すなわち、各週各日の労働時間が特定されなければならない。(始業及び終業の時刻も定める)
③1カ月以内の一定の期間(変形期間)を平均し、1週間当たり、労働時間が40時間以内におさまっていること。
変形期間の労働時間の総枠 = 40時間 × (変形期間の暦日数/7日)
例えば、変形期間が30日の場合は、40時間×30/7=171.4時間となり、171時間以内であれば、1週平均40時間以内におさまっていることになります。
この変形労働時間制は、妊産婦がこれを適用しないことを請求した場合、満18歳未満の年少者は適用しないとされています。
ただし、満15歳以上で満18歳未満の者については、1週間の労働時間が40時間を超えない限り、1週間のうち1日の労働時間を4時間以内に短縮する場合においては、他の日の労働時間を10時間まで延長することができます。(法60条3項1号)
法60条3項2号では、1週間について48時間、1日について8時間を超えない限り、第32条の2(1カ月単位の変形労働時間制)又は法32条の4(1年単位の変形労働時間制)の規定の例により労働させることができるとされています。
労使協定とは、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合にはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定を締結することをいいます。
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2007年7月30日17:57:00
こんにちは。カワイ経営労務管理事務所の川合です。
さて、今回は既にご存知の人がほとんどかもしれませんが、労働基準法で定められている法定労働時間について確認しておきましょう。
1.1週間の法定労働時間
(1)原則(法32条)
使用者は、労働者に休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。
(2)特例措置(法40条、則25条の2)
以下の事業のうち常時10人未満の労働者を使用するものについては、1週間について44時間まで労働させることができる。
①商業
②映画・演劇業(映画の製作の事業を除く)
③保健衛生業
④接客・娯楽業
2.1日の法定労働時間(法32条)
使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。
ここで、若干の補足をしますと、1日とは、午前0時から午後12時までの暦日24時間をいいます。
また、「労働時間」とは、使用者の指揮監督の下にある時間(拘束されている時間)をいい、いわゆる手待ち時間も労働時間となります。
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2007年7月20日17:53:00
こんにちは。カワイ経営労務管理事務所の川合です。
今回は労働基準法第23条で規定されている金品の返還について触れたいと思います。
使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があった場合においては、7日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。
この賃金又は金品に関して争がある場合においては、使用者は、異議のない部分を、7日以内に支払い、又は返還しなければならない。
以上のような規定がありますが、例外として、退職手当については、あらかじめ就業規則等で定められた支払時期に支払えばよいとされています。
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2007年7月12日20:32:00
こんにちは。カワイ経営労務管理事務所の川合です。
今回は、労働基準法第22条で定める退職時等の証明についてです。
①労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあっては、その理由を含む)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。
②労働者が、第20条第1項の解雇の予告がされた日から退職の日までの間において、当該解雇の理由について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。ただし、解雇の予告がされた日以後に労働者が当該解雇以外の事由により退職した場合においては、使用者は、当該退職の日以後、これを交付することを要しない。
③前二項の証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはならない。
④使用者は、あらかじめ第三者と謀り、労働者の就業を妨げることを目的として、労働者の国籍、信条、社会的身分若しくは労働組合運動に関する通信をし、又は①②の証明書に秘密の記号を記入してはならない。
以上のように、使用者は労働者から証明書の請求をされた場合、遅滞なく交付する義務があり、請求を拒否することはできません。
また、上記④は、いわゆるブラックリストの回覧のようにあらかじめ計画的に就業を妨げることを禁止する趣旨の規定です。
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2007年6月29日18:34:00
こんにちは。カワイ経営労務管理事務所の川合です。
前回は解雇予告の手続きとその例外についてお話しましたが、
今回は解雇予告の適用除外、すなわち解雇予告が原則適用されない場合とその例外についてお話します。
解雇予告が適用されないケースとしては以下の4つがあります。
①日日雇い入れられる者
②2箇月以内の期間を定めて使用される者
③季節的業務に4箇月以内の期間を定めて使用される者
④試の使用期間中の者
ただし、上記のそれぞれの場合について例外があり、
以下の場合には解雇予告が適用されます。
①1箇月を超えて引き続き使用されるに至った場合
②③所定の期間を超えて引き続き使用されるに至った場合
④14日を超えて引き続き使用されるに至った場合
若干の補足をしますと、上記④の場合で例えば就業規則などで定める試の使用期間が3箇月であったとしても、その長さにかかわらず、14日を超えればその時点から解雇予告の規定は適用されます。
原則として、解雇予告をしないでもいいケースではありますが、
例外がありますのでご注意ください。
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2007年6月14日17:57:00
こんにちは。カワイ経営労務管理事務所の川合です。
今日は、解雇予告に関する労働基準法20条の規定をご紹介します。
使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも
30日前にその予告をしなければならない。
30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。(これを解雇予告手当といいます)
予告の日数は、1日について平均賃金を支払った場合においては、その日数を短縮することができます。
例えば、15日分の平均賃金を支払う場合には、15日前に解雇予告をすることができます。
解雇予告には例外があり、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合又は労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合には、解雇予告又は解雇予告手当を支払うことなく解雇することができます。
この場合には、その事由について行政官庁(所轄労働基準監督署長)の認定を受けなければいけません。
その他、運用上注意すべきポイントを以下に補足いたします。
・解雇予告手当は解雇の申し渡しと同時に支払うべきものとされています。
・解雇予告期間中に、解雇制限事由が生じたときは、解雇予告期間が満了しても、解雇が制限される休業期間及びその後30日間は解雇することができません。
・上記天災事変のケースで行政官庁の認定を受けた場合には、解雇制限も適用されず、解雇予告手当を支払うことなく即時に解雇することができます。
・解雇予告期間の30日には、解雇の予告した日は含まれません。
つまり、解雇予告の日の翌日から起算することになります。
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2007年5月22日20:24:00
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合です。
労働基準法26条では、休業手当について以下のように定められています。
使用者の責めに帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中に当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。
休業手当については、平均賃金の算定が必要となる場合の一つとして前に触れていますが、使用者の責任でやむを得ず休業しなければならなくなった場合に支払わなければいけません。
具体的には、以下のような場合に休業手当の支払義務があります。
・原材料不足による休業
・不況を使用者の努力で乗り切れる場合
一方、休業手当の支払義務がない場合としては次のような場合があります。
・天災事変などの不可抗力によって休業する場合
・労働安全衛生法の規定による健康診断の結果に基づく休業
このほか、労働協約、就業規則又は労働契約により休日と定められている日については、そもそも休業手当の支払義務は生じません。
ところで、休業手当とは性格が異なりますが、出来高払制やその他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じて一定額の賃金の保障をしなければなりません。
これは、法27条の規定ですが、労働者の責に基づかない事由で仕事が少なくなり、その賃金が極端に低額になる場合に最低保障給を要求するものです。
ただし、労働者が労働しない場合にはノーワーク・ノーペイの原則に従い、出来高払制であるか否かは関係なく賃金や出来高払制の保障給を支払う義務はありません。
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2007年5月18日18:54:00
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合です。
さて、前に賃金支払いの5原則について触れましたが、毎月一定期日払いの原則の例外の一つとして、非常時払いがあるといいました。
この非常時払いとはどのようなものか説明しておきましょう。
使用者は、労働者が以下に挙げるような非常の場合の費用に充てるために請求する場合は、支払期日前であっても、既に労働した分の賃金を支払わなければいけません。
「非常の場合」とは、労働者又はその収入によって生計を維持する者が次の項目に該当する場合です。
①出産
②疾病:業務上、業務外を問わない
③災害
④結婚
⑤死亡
⑥やむを得ない事由により1週間以上にわたって帰郷する場合
以下の点にご注意ください。
上記の項目に限定されており、これ以外の理由で支払期日前に賃金を支払う必要はありません。
また、労働者の請求がなければ支払う必要はありません。
労働の提供のない期間に対する賃金の支払いも必要としません。
労働者の請求額が既に労働した分の賃金の一部であるときは、請求のあった額だけを支払えばOKです。
[ テーマ: 労働法 ]
2007年5月14日18:09:00
こんにちは。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
今日は、賃金支払いの5原則とその例外について触れたいと思います。
1.賃金は通貨で支払わなければならない
(例外)法令、労働協約に別段の定めがある場合 :通勤定期券など
賃金又は退職手当については、労働者本人の同意を得た場合は、金融機関、証券会社の口座に振り込む方法でもよい
2.賃金は直接労働者に支払わなければならない
労働者が未成年でも受領の委任、代理の法律行為は無効です
(例外)労働者の使者(家族など)に支払うことはよい
3.賃金はその全額を支払わなければならない
(例外)給与所得の源泉徴収、社会保険料の控除など法令に別段の定めがある場合
社宅、寮等の費用、組合費など労使協定がある場合には賃金の一部を控除してもいいことになっています
4.賃金は毎月1回以上支払わなければならない
5.賃金は毎月一定の期日に支払わなければならない
上記4と5の例外として、退職手当のように臨時に支払われる賃金、賞与のほか厚生労働省令で定める賃金として1箇月を超える期間で算定する①精勤手当、②勤続手当、③奨励加給、④能率手当があります。
このほか5の例外としては非常時払いの賃金があります。
原則といいながらも、例外がある点にご注意ください。
[ テーマ: 労働法 ]
2007年4月25日20:08:00
こんにちわ。カワイ経営労務管理事務所の川合昇です。
前回は平均賃金の算定について述べましたが、平均賃金の算定が必要になるのは以下のような場合があります。
①解雇予告手当 : 30日前に予告しない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければいけません。
②休業手当 : 労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合に、療養のため労働することができないために賃金を受けない場合においては、使用者は、労働者の療養中平均賃金の100分の60の休業補償をしなければいけません。
業務災害の場合、労災保険の休業補償給付の支給が開始されるまでの休業の最初の3日間(待期期間)は、事業主に労基法76条の休業補償の義務があります。
通勤災害による休業給付の場合、待期3日間は事業主に休業補償の義務はありません。
③年次有給休暇中の賃金 : 就業規則等に定めることにより、平均賃金、通常の賃金、又は健康保険法に定める標準報酬日額に相当する金額のいずれかを選択できますが、標準報酬日額相当額にする場合は労使協定で定める必要があります。
④災害補償 : 業務上負傷、疾病、死亡などの場合の障害補償、遺族補償、葬祭料などがあります。
⑤減給の制裁の制限額 : 就業規則で減給の制裁を定める場合は、1つの違反行為による1回の額が平均賃金の1日分の半額以内となります。